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マルファン症候群(MFS)


概要

 身体の細胞と細胞とをつなげる“接着剤”として働く結合組織がもろくなることでおこる病気です。多くは遺伝性ですが、家族歴がなくても発症することがあります。日本での患者数は、20,000人程度と推定されています。主な症状は、心・血管系や骨格系の異常、眼などでこれらの以外にもあらゆる器官に影響を及ぼします。今のところ根治治療はなく、対症療法や血圧測定などの自己管理を適切に行う必要があります。


もう少し詳しく

 マルファン症候群(Marfan Syndrome: MFS)は大動脈、骨格系、眼の症状を主徴とする遺伝疾患ですが、家族歴のないこともあり、症状が全て揃うとは限りません。身体所見が明らかでない場合もあって、進行するまで自覚症状がほとんどありません。よって、正しい診断と疾患の管理がきわめて重要な疾患で、診断には診断基準を参考に、時に専門医の評価や遺伝学的検査が必要となります。一方、診断後の最重要事項として、生命の危機につながる大動脈解離の発症進展を如何にして防ぐかがあって、病院での検査による大動脈径の把握、とくに基部(心臓の付け根)径の把握と拡大阻止が必要です。生活の質に関わる事項としては眼症状(水晶体偏位)、骨格症状(側弯、漏斗胸、鳩胸)も、小児期を中心に重要ではありますが、心血管系の病変進展とくに大動脈瘤の進行と解離発症、心臓弁膜症による心不全などの程度が疾患重症度判断の鍵となります。

森崎 隆幸(医師)


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